ChatGPTを使ってみてわかった、出来ること、出来ないこと

ChatGPTが話題になっています。使ってみた方はいらっしゃいますか?どの程度実用性があるのか、いくつかシチュエーションを想定して、質問をしてみました。すると、思うような結果が出ない場合がある事がわかりました。そこで今回は、ChatGPTを実際に使ってみてわかった出来ること、出来ないことを紹介します。実際の操作画面も交えて記載します。うまく活用して、業務効率化しましょう。
※この記事の内容は個人の見解です。なお、今回の例と同じ質問文をChatGPTに投げても、違う回答が出る場合があります。ご了承ください。

例1:文章の校正: 漢字の間違い修正は出来ても、日時・曜日の修正はできない

ChatGPTを文章の校閲・添削に活用することができます。メール・ブログを読み返してみたら誤字脱字があったなんてことはありませんか?
いまだに私もやってしまうのですが、あまりにも多いと読者の方の信頼を落としてしまう事にもつながってしまいます。そこで、誤字脱字チェックに使えたら良いなと、簡単な文章の誤字脱字チェックでさっそく試してみました。

質問文1‐1

以下の文章の誤字脱字を直してください。

  • 高校を卒行しました
  • 2023年4月17日(日)
  • 志賀県滋賀郡志賀町

回答結果1‐1

    • 「高校を卒行しました」→ 「高校を卒業しました」
    • 「志賀県滋賀郡志賀町」→ 「滋賀県志賀郡志賀町」

実際の操作画面はこちら

問題2行目の「2023年4月17日(日)」の修正がされていませんでした。正しくは「2023年4月17日(月)」と曜日が違うのです。が、この点のチェックはされないようです。
日本語で質問したのがよくなかったのでは?と思い、英語表記でも試しました。しかし、記載順は修正されるものの、修正はされませんでした。

質問文1-2

  • Sunday, April 17, 2023

回答結果1-2

  • Corrected format: April 17, 2023 (Sunday)

実際の操作画面はこちら

日時・曜日は人間がチェックする必要がありますが、漢字間違い、同音異義語は指摘・修正できるようです。

例2:記事の作成 下書きには使えるが、有識者による確認が必要。

ChatGPTは、タイトルと、小見出しのアイディアを記載することで、記事風の説得力のある文章を作成してくれます。
今回は、過去のエーエヌラボブログ記事のタイトル、中見出しをお題に、記事を作成してもらい、実際のブログと完成度や主張が一致するかを試してみました。

質問文2

「DX推進を成功させるための3つのポイント」というタイトルで、記事を作成して下さい。
3つのポイントは、
1:量のある作業から取り組むこと
2:DXには自社のデジタル化レベルにあわせて順番に取り組むこと
3:目に見えない効果:人材育成負担の軽減、スタッフのメンタル・顧客体験向上も効果としてカウントすること

回答結果2

※長文のため、一部抜粋

【DX推進を成功させるための3つのポイント】
デジタルトランスフォーメーション(DX)は、今や多くの企業が取り組んでいる重要な課題です。しかし、DXを進めるには多くの障壁があり、うまく実施しなければ失敗する可能性があります。ここでは、DX推進を成功させるための3つのポイントを紹介します。
1:量のある作業から取り組むこと
DXは、企業にとって大きな変革をもたらすものです。しかし、すべての作業を一度に変えようとすると、逆に作業量が増えてしまい、失敗する可能性が高くなります。そのため、DXを進める上では、量のある作業から取り組むことが大切です。まずは、DXに取り組む上で最も重要な部分から始め、少しずつ取り組みを進めていくことが成功への近道です。
※以下略(操作画面の画像には全文掲載しています)

実際の操作画面はこちら

※文字数制限で最後が切れてしまっています。

導入の部分から、1、2、3とそれらしい文章が作成されています。ですが、本来のエーエヌラボの主張と合致しているのは、3のみでした。
もう少し詳しく出来栄えを見ていきます。

・冒頭:導入部分
それらしく文章が書けています。このまま実用できそうです。
・1:量のある作業から取り組むこと
1センテンス単位での主張、意味を取ると、主張は間違っていません。しかし、1文の前後関係などの、複数文のまとまりで矛盾していないか?意味が伝わるか?の観点では、問題がありました。

本来のエーエヌラボの主張としては、以下です。
・1日数十件、1回数秒程度の作業に対する自動化・DX化に取り組んでも、担当者がそれほど効果を体感できず、現場への定着度も低い。
・1日に数千件、数万件「量」がある作業を最初からターゲットにしてDX化に取り組んだ方が、担当者の関心も高く・取組への協力も得られやすい
・将来的なAIソリューション導入に際して必要な、AIの教師データのためのデータ「量」を取得する仕組みにもつながる

このように、それらしい文章は作成できても、著者の意図する内容でないこと、一文としては、意味は通じても、複数文となると、意味が矛盾している事があります。
最終確認は、その分野の有識者が行うようにした方がよいでしょう。

実際のブログ記事(一部抜粋)

実際のブログ記事の全文はこちら ※人が書いています。

例3:結果+適宜な声かけ

検査結果の読み上げだけでなく、結果+アドバイスを出すこともできるでしょう。測定結果表示や、アラート音での通知のみの場合よりは、親しみが出るのではないでしょうか。

質問文3

血圧が130でした。一言アドバイスをお願いします。

回答結果3

※長文のため、一部抜粋

血圧が130である場合は、まだ正常値範囲内ではありますが、高めの値です。今後の健康管理に注意してください。食生活の見直しや運動、ストレスの管理などを心掛け、血圧を下げることが大切です。また、定期的な健康診断を受けることで、早期に異常が見つかり、治療につなげることも大切です。

実際の操作画面はこちら

例4:言い回しを面白く出来る

ビジネス文章、標準語の文章ですと、どうしても堅苦しい印象があります。そこで、方言や〇●風などと、遊び心を加えた文章を考えるのにも役立ちそうです。例えば、企業のCMやキャラクター、VTuberの発言などに生かせば、ChatGPTで自動作成させつつも、一味違った印象を残すこともできるでしょう。
では試してみましょう。
お題は、昔話の一説にしてみました。

質問文4

以下の文章を、様々な方言で記載してください。
・むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おばあさんは小川へ洗濯に行きました。

回答結果4

・北海道弁:昔々、あるところに、オッチャンとババアが住んでいたんだわい。
ババアはオンネトーへせんたくに行っていったでぇ。
・東北弁:むかしむかし、あるんぐらで、じじさんとばばさんが住んでたんよ。
ばばさんは、せんたくに、おかわりんこへ行っちゃった。
・関東弁:昔々、あるところに、おっさんとおばはんが住んでいたんだよ。
おばはんは、川に洗濯に行っていったんだってさ。
・中部弁:昔々、ある所に、ジジとババが住んどったでぇ。
ババは、小川にせんたくに行っちゃったんや。
・関西弁:昔々、ある所に、オジィさんとババァが住んどったんや。
ババァは、せんたくに、川に行ってきはったんや。
・中国・四国弁:昔々、ある所に、ジジとババが住んどったんや。
ババは、川へせんたくに行っちゃった。
・九州弁:むかしむかし、あるんだもんで、おじーさんとおばーさんが住んどったんやね。
おばーさんは、川にせんたくに行っていっちゃった。

実際の操作画面はこちら

いかがでしょうか?
関東弁しか、私はわかりませんが「おばはん」とは言わないので、少し間違っている気がしますね。ですが、標準語から他の言い回しに書き換えてくれるのは面白いですね。

今回は、ChatGPTを活用したアイディアを紹介しました。エーエヌラボでは、ChatGPTのAPIを使った業務改善、サービス品質向上に関する開発も行っています。まずは、お気軽にお問い合わせください。