NFTゲームとは、暗号資産の基盤技術であるブロックチェーンを利用したゲームのことで、ブロックチェーンゲームやGameFi（ゲーミファイ）、DApps（ダップス）ゲームと表現されることもあります。
NFTゲームには、既存のゲームと異なる3つの特徴があります。

• ゲームの不正・改ざん・チート（改造）がしにくい。
• ゲーム内で取得したアイテムがユーザーの所有物になる。ゲームサービスが終了してもデータが消えない。財産的価値を持つ。
• ゲーム内で取得したアイテムをゲーム内外で売買したり、利用したりすることができる。

今回は以下6つのNFTゲームを紹介します。

CRYPTO SPELLS は、NFT技術を用いた日本最大級のデジタルトレーディングカードゲーム（TCG）で、通称クリスぺと呼ばれています。
「君のカードが資産になる」とうたっており、ゲーム内での売買の他、そのカードを使用していない場合、他のプレイヤーにカードの貸しを行い、レンタル代（ゲーム内通貨）を貰う仕組みもあります。
また、複数のブロックチェーンゲーム（Dappsゲーム）とのコラボレーションも積極的に行っており、「CRYPTO SPELLSのカードを他のゲームでも使うこと」や「ゲーム外のマーケットで売買も可能」です。人気のあるカードが1枚200万円で取引されたこともあります。さらに、条件を満たせば、自分のオリジナルNFTトレーディングカードの発行可能です。

公式ページ　https://cryptospells.jp/

Decentralandは、メタバース（仮想空間内）内でキャラクターを操作して遊ぶプラットフォームです。2017年からスタートしており、ブロックチェーンのメタバースの中では最も歴史が長いプロジェクトと言われています。また、メタバースでは珍しいDAO（分散型自律組織）の運営形態をとっていることも特徴です。
ユーザーは、メタバース空間で使えるキャラクターやアイテム、ジオラマ、オリジナルの3Dゲームやイベントを作成できます。作成したアイテムやゲーム、イベントなどは、他のユーザーへ有料提供することも可能です。

ゲーム内のアバターやアイテムなどは、他のNFTゲームに持ち出すことができ、AxeiInfinity（アクシー・インフィニティー）、 Etheremon（イーサエモン）、Battle Racers（バトル・レーサーズ）などNFTゲームと提携しています。

ゲーム内の散策であれば無料ですが、その他アイテム作成やジオラマ建築をするには、「LAND（ランド）」と呼ばれるDecentraland内での土地の入手が必要です。LANDの入手方法は、購入・レンタルの2種類があります。購入方法はDecentraland内マーケットプレイスで購入する方法の他、マーケットプレイスのOpensea やCoincheck（β版） で購入する方法があります。なお、Decentraland内の独自通貨「MANA」は、日本国内取引所で購入できないため、BinanceやCoinbaseなどの海外取引所で購入をする必要があります。
有名企業との連携も盛んで、有名オークションハウスのサザビーズはゲーム内でのNFT展示場・販売を開始しています。他にも有名DJのリリースパーティやカジノゲームの様々なイベントが連日開催されています。

コインチェック株式会社は、Decentraland上に2035年の近未来都市『Oasis KYOTO』を制作するプロジェクトを発表しました。

最上段左端のLANDは1.9ETH。高いものでは数億円で取引されることもある。

公式ページ　https://decentraland.org/

The Sandboxは、メタバース（仮想空間内）内でキャラクターを操作して遊ぶオープンワールド型サンドボックスゲームです。ユーザーは、メタバース空間で使えるキャラクターやアイテム、ジオラマ、オリジナルの3Dゲームを作成できます。作成したアイテムやジオラマなどは、他のユーザーへ有料提供することも可能です。
しかし、ゲームをプレイするには、「LAND（ランド）」と呼ばれるThe Sandboxゲーム内での土地の入手が必要です。LANDの入手方法は、購入・レンタルの2種類があります。購入方法は、The Sandboxの公式販売で購入する方法（一次流通）の他、マーケットプレイスのOpensea やCoincheck（β版） で購入する方法があります。

個人ゲームプレイだけでなく、企業の参入も盛んで、『The Walking Dead』、Care Bears、Atari、CryptoKitties、Shaun the Sheep、等の60社以上とパートナーシップを結んでいます。日本の企業では、国内大手ゲームメーカーの株式会社スクウェア・エニックスが提携を発表しました。他にも、エイベックス・テクノロジーズ株式会社は、ピコ太郎、浜崎あゆみ（ayupan）などのエイベックス所属アーティスト関連NFTアイテムを販売しました。

DecentralandとThe Sandboxはどちらも3Dメタバース空間のサービスで非常に似ています。違いとしては2つあり、1つは運営形態の違いです。Decentraland はDAO（分散型自律組織）で運営されているのに対し、特定企業が運営しています。（DAO化する見込みとの報道も）2つ目は、3Dモデルに関してで、Decentralandはポリゴン調のモデル、The Sandboxはピクセル調のモデルで作られています。

日本語設定だが、一部に英語表記が残っている。（投稿時点）

公式ページ　https://www.sandbox.game/jp/

CROSSLINKは、GPS連動型の戦闘ゲームです。ヒーローと呼ばれるキャラクターをマップ・ダンジョンに配置し、探索・戦闘します。探索や戦闘の勝敗によりアイテムがドロップし、まれにビットコインを獲得できます。キャラクターを配置した後は、自動で探索・戦闘するため「放置でお小遣いが稼げるRPG」と宣伝しています。また、広告視聴でアイテムを取得することも可能です。

ゲーム内の土地（県や市町村単位）の販売サイトもあります。土地の所有者になると、所有地上で課金したプレイヤーから利益を得ることができたります。加えて、「オーナーズクエスト」というイベント開催や、専用アイコンやバナーの設定ができ、広告媒体としても活用できます。

CROSSLINK内のアイテムは、TOKEN LINKというマーケットプレイス内で売買することもできます。

公式ページ　https://www.crosslink.world/

Axie Infinityは、Axie（アクシー）と呼ばれるモンスターを育成・対戦・取引するゲームです。対戦成績によって暗号資産が獲得できます。2018年にリリースされ、最初にできたお金を稼ぐことができる（Play to eran)NFTゲームとして、世界的に人気が高いゲームです。東南アジア諸国では、仕事をやめてゲームだけで生計を立てているプレイヤーもいるほどです。

戦闘のほか、「ブリード」制度で、2体のAxieを繁殖させ新しいAxieを生み出し、マーケットプレイスで売買できます。また、「スカラーシップ」制度で、所有しているAxieを他人に貸し出し、報酬を分け合うことも可能です。

ゲームプレイ自体は無料ですが、ゲームを始めるには、まずAxieを3体購入するかレンタルする必要があります。Axie の購入・レンタルは、公式マーケットプレイスで取引できます。Axie1体あたりの購入価格は、最安値は500円程度、最高額 は250兆円以上のAxieも出現しています（執筆時点）。

サイトは英語表記のみ日本語対応していません。

公式ページ　https://axieinfinity.com/

Sorareは、実在のスポーツ選手がカードとしてゲームに登場し、「実際の試合における選手のパフォーマンスがゲーム内のスコアに反映されるというユニークなデジタル・トレーディングカードゲームです。日本での呼び名が定まっておらず、ソラレやソラーレなどと呼ばれています。サッカーからスタートし、MLB版「Sorare MLB」が2022年7月にリリースされ、NBA版「Sorare NBA」も開発中で2022年秋リリース予定です（投稿時点）。
sorareは、スポーツゲームではあるものの、ビデオゲームのようにプレイヤーが選手を操作することはありません。選手カードを集めて自分だけのチーム「My Club」を作り、選手カードのスコア合計値を競います。選手カードのスコアは、実際の試合中の得点やアシストプレー、パス成功数などは加点対象、ミスやレッドカードは減点対象となっています。上位にランクインしたユーザーには、シーズン終了時にETHやレアカードなどの賞品が贈られます。

ライセンス契約を結んだサッカーチームは245以上（2022年8月）で、Jリーグ所属の全チームも含まれています。また、現役の選手のほか、マラドーナ選手などの引退した選手もカードとして登場しています。

ゲームプレイは無料で、ゲーム開始時に無料で選手カードが配布されます。しかし、有利にゲームを進めるためには、追加でカードを入手する必要があります。選手カードの購入方法はSorareの公式サイトから購入、マーケットプレイスのOpensea やCoincheck（β版） で購入する方法があります。

サイトは英語表記のみ日本語対応していません。

公式ページ　https://sorare.com/

今回は、NFTゲームの特徴を解説し、実際にサービス提供している6つのゲームを紹介しました。NFTゲーム市場には今後も成長が期待されているので、まずは無料で遊べるものからスタートしてはいかがでしょうか。日本語未対応のゲームもありますが、翻訳サービスを使えば操作は難しくないでしょう。

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